猫の歩き方はとても優雅。
体がとても柔らかく、まるで弾むように歩く特徴があります。
そんな猫ちゃんの歩き方、「あれ?いつもよりちょっと歩き方がおかしい」と感じる時もあります。
その原因になりうる症状をまとめていきます。
その1:ケガをしている
猫が急におかしな歩き方をしたときに考えられるいちばんの可能性は、ケガをしている可能性です。
歩き方がおかしいな?と思ったら、まずは肉球をチェックしましょう。
猫の肉球は、歩く時や高い所から飛び降りるときなど、衝撃を吸収するクッションの役目をしています。
ですが、肉球は皮膚なので、ケンカをしたり何か異物を踏んでしまえばケガをしてしまうこともあります。
また、肉球をケガしてしまった以外にも、事故などにより脱臼や骨折した場合にも、不自然な歩き方をすることがあります。
これらのことが原因の場合、足を上げて歩いたり、足をかばって歩くような姿が見られるようになります。
その2:中耳炎・内耳炎
耳の奥にある中耳や内耳に炎症が起こる病気です。
平衡感覚を司る部分に炎症が広がると、歩行がふらつくほかに、眼振といって自分の意思とは関係なしに眼球が動いたり、顔面神経麻痺などの症状が起こることもあります。
耳の痛みがあるため、頭をしきりに振ったり、触られるのを嫌がる仕草を見せるようになります。
その3:白内障
眼球内の水晶体が白濁して視力が低下してしまう病気。
特定の猫種の先天性のものと、糖尿病などの病気によるもの、また、緑内障や目の外傷などが原因となる後天性のものがあります。
白内障になると、目が見えづらくくなるために、ふらついて歩いたり、壁づたいに歩くようになります。
その4:肝性脳症
肝臓の機能不全や先天的な血管の異常により、血中のアンモニアなどの有害成分が増えて、その一部が脳に達してしまうことで引き起こされる病気。
ふらふら歩くといった症状だけでなく、食欲不振や体重の減少、嘔吐や腹水、多飲、けいれんなどがあります。
その5:尿毒症
腎機能の低下などによる排尿以上により、尿として体外に排出されるはずの老廃物が血中に残って、その濃度が高くなった状態をいいます。
尿毒症は貧血を招くので、ふらつきや歯茎が青白くなることも多いです。
放置すると、毒素が血中に蓄積してしまい、けいれんや昏睡状態を引き起こすことになり、命を落としてしまいます。
その6:小脳障害
小脳は体のバランスを保ったり眼球運動を司る器官ですが、これに異常が発生すると、次のような症状が見られるようになります。
・すぐによろける
・歩幅が一定でなくなる
・眼振
・距離感が測れない
小脳障害は、先天性と後天性の場合があり、別の病気によって引き起こされる後天性の場合は、その原因となる病気の治療を行いますが、先天性の場合、今のところ有効な治療法は見つかっていません。
その7:変形性関節症
肥満の猫に多く見られる病気です。
体重を支えるのに前足に負担がかかって、関節に炎症を起こしてしまいます。
同じ部位に炎症が繰り返し起こることで、骨が異常に増殖したり、関節の軟骨がすり減ったりします。
猫にとって歩き方は特に大切
どの動物でも、きちんと歩けることはとても大切ですが、猫ちゃんにとっては特に大切といえます。
猫はとても身軽な動物で、高いところから飛んだり落ちたりしても、その身軽さや体の柔らかさでショックを吸収できるようになっています。
これが、例えばケガなどで歩き方がおかしくなってしまうと、本来の動きもできずストレスの原因にもなってしまうんです。
普段の歩き方と違ってちょっとおかしいな・・・と感じたらしっかりと原因をつきとめていきたいですね。
まとめ
歩き方がおかしいという症状から考えられる病気はたくさんあるのですね。
中には、命の危険もある病気もありました。
おかしいと思ったらすぐに病院に!
また、普段の様子をきちんと獣医師に伝えられるように、気になることがあったらメモをしておくといいですね。
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