猫は抱きかかえられるのが大嫌い?抱っこ上手になるための3つのポイント

 人間は猫を触ることで「愛情ホルモン」が増えるそうで、かわいがることで幸福感が得られると言います。子猫の頃は「抱っこ」をせがまれ可愛さあまり赤ちゃん言葉になっていた自分もいましたね。

昔は可愛かった我が家の猫。いまは成猫ですが、去勢・避妊をした頃から「抱っこ嫌い」になった猫もいます。もはや「抱っこなんか興味ねーよ」といったお姿に変わってしまい悲しいです。

甘えてくるのに、後ろをついてくるのに、喉をゴロゴロと鳴らすのに…なぜか抱っこ嫌いになってしまったのです。今回は、抱っこを嫌がって困っている飼い主さん向けに「抱っこに無関心な猫克服法」について紹介していきます。

猫は抱っこを苦手とする生き物

不思議なことに猫から近づいて抱っこをせがむのは平気。でも飼い主側から抱っこをされるのを苦手としています。これも猫特有の「ツンデレ」なのでしょう。

もともと猫は、母猫が子猫を移動する時に首の後ろを咥えて移動していたため、人間のように抱っこをされて育ったわけではないのです。だからといって飼い主が成猫の首の後ろを持つのは、体重にたいして首に負担がかかるので危険です。

抱っこもコミュニケーションの1つと感じますが、猫を抱っこ嫌いなままにしておくと、動物病院や緊急時などに困ります。

まず飼い主は、猫が触られたくない部位を把握しておきましょう。

とくに

・しっぽ
・後ろ足
・お腹
・ひげ

を嫌いますので触れる時は注意をしてください。

急所であるお腹を触らせてくれる猫はごく一部ですし「猫キック」は本当に嫌がっているサイン。家族であっても手加減はしませんし、噛みついてきた場合は、怒らずにそっとしておきます。

猫より低い位置で触れるようにする

飼い主は猫を抱っこする時、両手をつかうので猫が嫌がる部分を触れなくてはいけませんよね。抱っこしようとすると「私に触らないで!」「やめてくれ~」といって逃げていく場合は、猫よりも高い位置から見下ろしていませんか?

猫は自分よりも高い位置にいることを嫌います。抱きかかえる時は、猫よりも姿勢を低くして触れるようにするとベストです。

抱っこ前の「ガン見」は危険

猫の世界で視線を合わせることは「敵対する意味」があります。飼い主が「かわいい~」と思って近づいても、猫からすれば「ケンカをする気か?」「俺のテリトリーに浸入するな!」と感じているはずです。

たまに猫と目が合いますが、やはり猛ダッシュで追いかけてきて飛びかかってきます。このため猫を抱きかかえる時は、できるだけ視線を合わせないようにしています。逆に信頼をしている時は、ゆっくり「まばたき」をするので違いが分かりますよ。

抱っこ上手になるために!猫の抱っこ3種類をマスターしよう

飼い主が、猫の脇の下に両手をいれて持ち上げるような仕草を見かけます。抱き方を間違えると猫が暴れて肩が外れたり、落下をしたりする危険もあります。

猫にとって安全な抱っこは「横向き抱っこ」「後ろ向き抱っこ」「向かい合い抱っこ」の3種類に分かれています。

①どんな猫でも簡単にできる「横向き抱っこ」

 

イメージとしては、飼い主さんが座っている時に、猫を膝の上に乗せるような姿勢ですね。不安定にならないように、猫の前足を自分の腕に置くとベストです。

猫を飼育していると「息をしているの?」と不安になるくらい顔を埋めて寝ている時があります。猫が顔をうずめるのは飼い猫に多く、警戒心がないサイン。猫は「モフモフ」と顔をうずめる姿勢を好みます。

抱きかかえる時も猫に安心感を与えるため、猫の顔が腕の中に埋れやすくなるように抱きかかえてください。慣れてくると飼い主の腕の中、お腹、足まで顔をうずめるようになりますよ。

初心者さんはこちらの抱っこから始めるのがオススメです。

もし猫が逃げそうになった時は、首周りをギュッと押してみましょう。猫は上から「ギュッ」と押されるのを好みます。走り回って困る時や、猫を抑制したい時にも役立ちます。

 

②爪切りや歯磨きに便利な「後ろ向き抱っこ」

 

猫の顔が外側に向いている姿勢ですが、猫のお手入れ時に役立ちます。片手を猫の胸の下にいれて、もう片方の手でお腹を支えながら抱きかかえます。

猫は体を囲まれていると安心する生き物のため、後ろ向き抱っこをする時は、猫の背中を密着させるのがポイントです。

この抱っこで歩く時は、猫の体をギュッとおさえて、前足の肉球を飼い主の手の上に載せてあげると安全に移動ができます。

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③肩に乗るのが好きな「向かい合い抱っこ」

猫と向き合うように抱っこをするので、まるで赤ちゃんを抱っこしているスタイルです。

こちらの抱き方は、前足が肩に乗っていることから「ショルダーキャット」とも呼ばれています。猫の腕が肩に乗っている間は、背中やお尻を支えてあげることも忘れないでくださいね。

この抱き方は、猫の前足が顔に近いため、顔を引っかかれる危険性もあります。

抱きかかえたら猫の背中と足を包み込むように支えますが、すべての猫が向かい抱っこを好むわけではありません。こちらの抱っこを好む猫は、飼い主との信頼関係が大切になってきます。

また、猫の背中に傷がある時は抱っこをしないようにします。猫は痛みを感じている時に抱っこをされると、とても怒ります。背中は負担がかかりやすい部位のため、信頼関係があってもケガをしている時の抱っこは避けてください。

まとめ

ラス
ラス

我が家は、ブラッシングする時に「おいで」といって椅子に座り太ももの上に乗せるようにしています。やはりブラッシングが気持ちいいのでしょう…今ではブラシを見るなり足の上にあがってくるようになりました。飼い主と猫の間に信頼関係が生まれると、どの抱き方もできるようになりますよ。

猫は、首周り、顔周り、おしり(しっぽの付け根付近)を触られるのを好みます。また、しっぽと腰をたてている時は甘えているサインです。機嫌が良い時を見計らって抱っこする方法もあります。家庭内野良猫になって距離を感じている方は、猫の抱き方や接し方を見直して猫との距離を縮めてみてくださいね!

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