猫を飼育していると昼夜関係なく猫が自分の後ろをついてくる不思議な光景を目にします。
特定の猫だけに見られる行動のようですが、トイレについてくる時もあれば、お風呂場までついてくる猫もいます。何をするわけでもないのに、後をついてきてじっと待っているのですよね。
猫も人を選んでいるのか、家族によってはついてこない場合もあるので不思議なのですが…。
猫が飼い主の後ろをついてくる心理は、どのようなものがあるのでしょうか。今回は、猫が甘えているわけではないのに、ついてくる意味について紹介していきます。
猫が飼い主についてくる時の行動
猫の世界では、ストーカーのようについてくることを「ストーニャー」と呼びます。
寝室のドアが閉まっていれば「開けろ~」と言わんばかりにツメでドアをカリカリカリ…
ドアの隙間から覗いて「コワッ!」と何回経験したことか…
帰宅をすれば「おかえりにゃーにゃーにゃー」と出迎え、手洗いはもちろんお風呂掃除までついくる始末です。
夜中にトイレに行くとついてくるので「わざわざ起きなくてもいいのに…」と思うもの。
寝る時も布団の中までついてきたと思ったら「すぴーぷーぷー」と猫のいびきがうるさくて眠れないといったパターンもあります。
ストーニャーは飼い主の半径50センチ以内にいつもいるといった感じなのです。
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猫の分離不安が原因
猫は単独行動を好むので、群れをなして生活をするのが得意ではありません。
通常は留守番も平気ですし、甘える時とのギャップがあり自由奔放で気まぐれな性格をしています。本来、飼い主の後ろをついてくるケースは少ないのですよ。
ですが最近では、猫が飼い主との間で精神的バランスを崩し、
など異常行動を起こす猫が増えてきているのです。
「うちの猫はトイレまでついてくるの~可愛いでしょ!」と思っていたつもりが、猫にしてみたら心の病ということも考えられるのです。
大きな声で鳴いたり、破壊行動が始まると、飼育する側もストレスが生じるので「飼育放棄」をする飼い主も増えています。
こういった異常な行動を取るのは「分離不安」といって、愛着のある人から離れることに対し不安を感じ、猫は何がなんでも飼い主の視線に入ろうとしますので、気がついたら早めの対策が大切です。
我が家の場合は、リアルな猫クッションを購入した時に、やはり怖かったのか飼い主から離れない期間が一時的にありました。
お風呂はもちろん、夜中のトイレについてくる、寝る時も一緒でした。つねに後ろをついてきていた感じです。猫から出ているオーラが「僕から離れないで…」といった雰囲気でしたね。
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猫がついてきた時は無視をするのが一番
飼い主への依存度が高くなった時は、猫にとって「正しいごほうびを与える」ことが重要です。
まず、過剰についてきた場合は「猫を無視すること」が一番と言われています。
たとえばトイレについてきても
といった形で徹底的に無視をしていき「私についてきても猫さんには興味がありませんよ」と学習させていきます。
猫が異常行動をする責任は飼い主側にありますので「可哀想だな…」と感じずに心を鬼にしながら接して欲しいのですが…
①飼い主の気分次第で間違った接し方をしないこと
絶対にやってはいけないのは「たまに猫の要求に応える」ことです。
②家族の中で猫の接し方が違う
たとえば猫がテーブルに上がった時に、お父さんは「こらぁ!」といって怒鳴り、それを見ていたお母さんは「可哀想に…そこまで怒らなくてもいいでしょ!」といって猫を撫でたとします。
すると猫は「机に上がっても撫でてくれる人がいる!」と喜びを感じてしまうので、撫でられるために机に上がるようになります。飼い主によって接し方が異なると、たまに撫でられる快感を覚えてしまうので、猫に良くないと言えます。
③日によってコミュニケーションを変えてしまう
また「鳴いたら抱っこしてもらえたけど、違う日に鳴いたら抱っこをしてくれなかった…」猫側からすると「あれ?鳴き方が足りないのかな?じゃぁ…もっと鳴いてみよう!」と感じてしまうので、これもよくない接し方です。
飼い主も必要以上の猫の要望に対して「わかった!わかった!」と根負けしてしまいますよね。これを繰り返してしまうと、猫の要求は激しくなっていくのです。
やたらと猫がついてくるな…と感じている場合は、飼い主が知らないうちに間違った接し方をしているからなのです。猫がついてくると、可愛さあまって撫でてしまうのですが…
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飼い主は猫の「ごほうび」を把握していますか?
帰宅時に毎回「ニャーニャー」と甘えてくる場合も、猫が落ち着くまで応じないのがベストです。すぐに応えたい気持ちもわかりますが、猫のためですので鳴きやんだ時点で撫でてあげましょう。
猫にとって本来のごほうびは
です。
コミュニケーションとして、毎日ブラッシングをする、おもちゃで遊ぶなどで要求を満たしてあげると、無駄についてくることはありません。
大切なのは、猫が怖がるようなグッズは購入しないこと。最近ではリアルな猫グッズが売られていますが、やはり目が合うのは怖いようで精神的ショックが大きくなります。
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まとめ
猫が飼い主の後ろをついてくる場合は、何かを要求している時も考えられます。お腹が空いていないか、トイレは汚くないか、安心できる寝床は確保されているか、新鮮なお水を用意してあるかなども含めてチェックをします。何かを要求していた場合、猫は満足するとツンデレに戻り、飼い主についてくることはないので安心してください。
多頭飼いの場合は縄張り争いがあるため、お気に入りの場所がない、トイレの数が少ないことも考えられます。テリトリーが少ない猫ほど自分のスペースを確保したがるため、飼い主までも独り占めしてしまう場合もあります。
ついてくる回数が増えたなと感じたら、病気ではないかを含めて健康診断を受けてくださいね。病気でない場合は精神的なストレスが引き金になり、飼い主に依存したい傾向が強くなったのだと思います。
正しい接し方を心がけていくと1ケ月程度で、猫も落ち着いてきますよ。猫にとっての「ごほうび」を間違えないようにして、正しい接し方を心がけてくださいね。
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