猫が毛玉を吐く頻度|吐かない・吐けないときの受診の目安

朝、廊下の隅に長さ2〜3cmほどの細長い塊が落ちている。ほぐすと猫の毛そのもので、フードの色が少し移っている。これが毛玉(毛球)です。毛玉を吐かないのは多くの猫でふつうで、吐くのは月1回までがひとつの目安です。

次の様子があれば、この先を読む前に動物病院へ電話してください

  • 吐こうとして何も出ない動作をくり返し、そのうえでぐったりしている、または食べようとしない
  • 何度も吐いて止まらない、1日に3回以上吐く、水を飲んでも吐く
  • 便が出ないうえに、ぐったりしている、何度も吐く
  • 口を開けて呼吸している、舌や歯ぐきが青紫や白っぽい
  • トイレで何度も力むのにおしっこが出ない、または24時間出ていない(とくにオス猫。オス猫は出ているか確かめられないときも同じ)
  • 口やお尻からひもや布が出ている(引っぱらずにそのまま向かいます)

腸の詰まり、呼吸の発作、尿道の詰まりのことがあり、夜間・休日でも救急対応の病院に電話してから向かいます。

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まず結論:毛玉を吐くのが月1回を超えて続くなら、元気でも受診を考える

ふぁみもんでは、毛玉を吐くのは月1回までを目安にし、月1回を超える状態が続くなら、元気や食欲があっても次の診察時間内に受診します。

毛玉を吐く頻度と受診の目安(資料をもとに編集部が整理・出典は記事末)
吐く様子 考え方 どう動くか
ほとんど吐かない 多くの猫はこの形。飲み込んだ毛の大半は便と一緒に出ている 心配はいらない。吐こうとして出ない様子がないかだけ見る
月1回まで 換毛期に増えることがある ブラッシングを見直し、吐いた日を記録する
月1回を超えて続く 毛の飲み込みすぎや、胃腸・皮膚の病気が隠れていることがある 次の診察時間内に受診する
週1回を超えて吐く(毛玉に限らない) 毛玉以外の病気を調べる理由になる 次の診察時間内に受診する
吐こうとして何も出ない 胃腸の病気(毛玉や異物の詰まりを含む)、喘息などの咳、尿道の詰まりのことがある 下の「受診の急ぎ具合」の表で確かめる

「何回までなら正常か」は、資料のあいだでも幅があります。米国のコーネル大学猫健康センターによると、1〜2週間に1回毛玉を吐く猫は珍しくなく、それ自体は心配いりません。一方、猫医療の専門誌Journal of Feline Medicine and Surgeryに載った英国の猫専門病院の獣医師による総説(以下、総説)は、もう少し慎重です。毛玉を吐くのはよくあることなので正常と思われがちですが、短毛の猫が頻繁に吐くなら、多くの場合は毛を多く飲み込む原因や胃腸の動きの変化といった慢性の病気のサインだとしています。

この幅を踏まえて、ふぁみもんでは吐いたものの記事と同じく「月1回を超えて続くなら受診」を目安にしています。コーネル大学の「1〜2週間に1回は珍しくない」より厳しく、総説が紹介する聞き取り(年2回以上吐く短毛の猫は約1割)よりは緩い、その間に置いた編集部の目安で、資料が示した値ではありません。表の「週1回を超えて吐く」は毛玉に限らない別の目安で、週1回より多く吐く猫は早めに獣医師に診てもらうようコーネル大学が勧めているものです。

毛玉とは、毛づくろいで飲み込んだ毛が胃の中で固まったもので、細長い形で出てくる

猫が吐く毛玉とは、毛づくろいで飲み込んだ毛のうち、便として出ずに胃の中に残った分が湿って固まったもので、たいてい長さ2.5cmほどの細長い形をしています。

猫の舌の表面には後ろ向きの細かい突起があり、毛づくろいのたびに抜けた毛がのどの奥へ送られます。毛の主な成分であるケラチンは消化されません。飲み込んだ毛の大半はそのまま腸を通って便と一緒に出ていき、胃に残った一部が少しずつまとまって毛玉になります(コーネル大学)。総説によると、5匹の猫を観察した研究では、毛づくろいが1日平均3.6時間、起きている時間のおよそ4分の1を占めました。

吐き出された毛玉は、名前に反して丸くありません。食道を通るあいだに細長くなり、葉巻やソーセージのような形で出てきます。長さはたいてい2.5cmほどですが、長いものでは13cmほどになります。色は猫の毛の色に、フードの色や胆汁の緑がかった色が混じったものです(コーネル大学)。吐く直前には、その場で体を低くして何度かえずき、お腹を波打たせます。

毛の塊ではなく液体だけが出た、茶色や黒、赤いものが混じった、という場合は毛玉ではなく、色によって急ぎ具合が変わります。

あわせて読みたい猫の吐いたもの|色と中身でわかること、すぐ受診すべきサイン

毛玉を吐かないのは多くの猫でふつうで、心配なのは「吐こうとして出ない」とき

毛玉を吐かない猫は、飲み込んだ毛を便と一緒に出せているのがふつうで、吐かないこと自体を心配する必要はありません。

「毛玉はときどき吐いて出すもの」と思われがちですが、どの猫も毎日たくさんの毛を飲み込んでいるのに、ほとんどの猫は毛玉を定期的には吐かず、毛が腸を通るときにつらそうな様子も見せません(総説)。著者が自分の病院で飼い主に簡単に尋ねたところでは(著者自身、おおまかな数字と断っています)、ほかに不調のない短毛の猫で、年に2回以上毛玉を吐く猫はおよそ1割でした。

注意したいのは、吐こうとして出せない毛玉です。胃から腸へ進んだ毛の塊が腸に詰まることがあり、めったに起きませんが、起きると手術が必要になり、命に関わることがあります(コーネル大学)。腸に詰まると、吐く、お腹を痛がる(総説)といった様子が出ます。何も出ないえずきだけでなく、水やフードまで何度も吐く、食べない、便が出ない、という形で出ることもあります。濃い緑色で便のようなにおいがするものを吐いたときは、色ごとの目安のとおり当日中に電話してください。

吐かない猫が元気に食べて、便もふだんどおり出ているなら問題ありません。急ぐのは、えずくのに何も出ない、食べない、便が出ない、が重なったときです。

吐こうとして何も出ないときは、まずおしっこが出ているか、次に咳ではないかを確かめる

猫が吐こうとして何も出ない空えずきをくり返すときは、最初にトイレでおしっこが出ているかを確かめ、出ていれば胃腸の病気と咳を疑って、その日のうちに電話します。

空えずきとは、吐くときと同じようにえずくのに、何も出てこない状態のことです。毛玉が出かかっているだけのこともありますが、コーネル大学は、何も出ないえずきや本当の嘔吐をくり返す猫、ぐったりしている猫は、すぐに獣医師に診てもらうよう勧めています。そのえずきは毛玉とまったく関係がなく、ほかの胃腸の病気や、喘息のような呼吸器の病気で、緊急の治療が必要なこともあるからです。

口を開けて呼吸している、舌や歯ぐきが青紫や白っぽいときは、この順番を待たずにすぐ電話します。それ以外は、次の順に確かめます。

  1. おしっこ。直前にトイレで何度も力んでいなかったか、固まる砂ならおしっこの塊がいつもどおりあるかを見ます。トイレで力んでいるのがおしっこか便かは見分けにくく、おしっこが出ていない場合は緊急になりえます(iCatCare)。おしっこが出ていないなら、とくにオス猫では尿道が詰まっていることがあり、冒頭の囲みのとおりすぐ電話します。24時間出ていないときも、オス猫で出ているか確かめられないときも同じです
  2. 便。便秘が重くなると吐くことがあり(iCatCare)、毛が多く混じった便がたまっていることもあります。おしっこが出ているのを確かめたうえで、便が出ていないのに吐く、えずくなら、その日のうちに受診します。ぐったりしている、何度も吐くなら、すぐ電話します
  3. 食欲と元気。ぐったりしている、隠れて出てこないなら、すぐ電話します。丸1日何も食べていないなら、当日中に電話します
  4. 呼吸。えずいたあとに口を開けて呼吸している、呼吸が速いまま戻らないなら、夜間でもすぐ電話します。落ち着いて呼吸しているなら、次の節で咳かどうかを見分けます

どれにも当てはまらず、元気に食べていて、空えずきが1回きりで止まったなら、その日は様子を見て、次に同じことが起きたら日付を書き留めます。1日に何度もくり返すなら、その日のうちに電話してください。

毛玉が出ないときに家でしないこと

  • お腹を押したり揉んだりして、出そうとしない
  • のどに指を入れて吐かせない
  • 人用の便秘薬や、オイル類を口に流し込まない。流動パラフィンをシリンジで口に入れると、誤って肺に吸い込み、重い肺炎を起こすおそれがあります(総説)
  • 毛玉用の下剤やペースト、毛玉ケアをうたうフードを、獣医師の承認なしに与えない(コーネル大学)

市販の毛玉用ペーストなどを使いたいときは、診察のときに使ってよいかを相談してください。おしっこの出方の見方は猫のトイレの回数の記事に、便が何日出なければ電話するかは便秘の記事に書いています。

あわせて読みたい猫の便秘|何日出ないと受診?原因と家でできること

猫の咳は毛玉を吐く姿にそっくりで、しゃがんで首を伸ばし、終わっても何も出ない

猫の咳は、しゃがんで首を伸ばす姿勢が毛玉を吐く姿にそっくりですが、終わっても何も出ないことが咳を疑う手がかりになります。

米国の動物病院グループVCAの飼い主向けの解説によると、猫喘息や気管支炎でいちばん多いサインは、咳と呼吸の苦しさです。咳をするときはしゃがんで首を伸ばし、乾いた咳のあとにえずくことがよくあります。そのため、吐こうとしている、毛玉を出そうとしていると思い込む飼い主がいます。総説も、飼い主は毛玉を吐く動作を「咳をして毛玉を出す」と言い表すことが多いので、慢性の咳と区別する必要があると書いています。

毛玉を吐くときと咳の見分け方(資料をもとに編集部が整理・出典は記事末)
見るところ 毛玉を吐くとき 咳のとき
前ぶれ よだれが出る、何度も飲み込む じっとしているときや遊んでいる最中に、急に始まる
姿勢と音 体を低くしてえずく しゃがんで首を前に伸ばし、乾いた、かすれた咳をする
終わったあと 毛の塊や液が出ている 何も出ていない。えずいて終わることがある

手がかりにしやすいのは、終わったあとに何か出ているかです。ただし吐けない毛玉でも何も出ないので、くり返すなら動画を撮って相談します。体が大きく動くかどうかは見分けの決め手になりません。吐くときはお腹が強く動き(MSD獣医マニュアル)、喘息の発作でも胸とお腹がおかしな動き方をするからです(コーネル大学)。咳では、呼吸が速い、ヒューヒューという音がする、口を開けて呼吸する、といった様子が一緒に出ることがあります(VCA)。

喘息は猫でもっとも多く診断される呼吸器の病気で、コーネル大学の推定では猫のおよそ1%がかかっています。発作が始まると呼吸が速く浅くなり、口を開けて息をしようとします。唇や鼻のように本来ピンク色のところが青くなるのは命に関わる段階で、すぐの治療が欠かせません。呼吸の苦しさの初期のサインを見過ごすと急に重くなることがあるので、早い段階で獣医師に相談します(同センター)。家で見やすい舌や歯ぐきが青紫や白っぽいときも、同じくすぐ電話します。

家で白黒をつける必要はありません。「何度やっても何も出ない」が続くときは、発作のところをスマートフォンで撮っておきます。診察室では咳が出ないことが多いので、数十秒の動画がそのまま判断の材料になります。発作のあとに口を開けて呼吸しているなら、撮るより先に電話をかけてください。

受診の急ぎ具合は3段階で、空えずきに元気のなさが重なれば夜間でもすぐ電話する

呼吸の異常、空えずきでぐったり、吐くのが止まらないときは夜間でもすぐ電話、空えずきが続くときと丸1日食べないときは当日中、毛玉が月1回を超えて続くときは次の診察時間内に受診します。

毛玉を吐く・吐けないときの受診の急ぎ具合(資料とサイト内の既存記事をもとに編集部が整理・出典は記事末)
急ぎ具合 当てはまる様子 どう動くか
すぐ電話(夜間・休日も) 何も出ない動作をくり返したうえで、ぐったりしている・食べようとしない/吐くのが止まらない、1日に3回以上吐く、水を飲んでも吐く/便が出ないうえにぐったりしている・何度も吐く/口を開けて呼吸する、舌や歯ぐきが青紫や白っぽい/力むのにおしっこが出ない、24時間出ていない、オス猫で出ているか確かめられない/口やお尻からひもが出ている 電話してから、かかりつけか救急対応の病院へ向かう
当日中に電話して受診 おしっこが出ているのを確かめたうえで、何も出ない吐く動作が1日に何度も続く/おしっこが出ているのを確かめたうえで、便が出ないのに吐く・えずく/濃い緑色で便のようなにおいのものを吐いた/丸1日(24時間)何も食べない 気づいた時点で電話し、その日のうちに診てもらう。夜間に気づいたら救急対応の病院に電話して指示を受ける
次の診察時間内に受診 毛玉を吐くのが月1回を超えて続く/毛玉に限らず週1回を超えて吐く/何も出ない咳のような発作がときどきある(ふだんの呼吸は落ち着いている)/体重が減ってきた/体をかゆがる、同じところを舐め続ける かかりつけを予約する。吐いた日を書いた記録と、発作の動画を持っていく

2段目の「丸1日食べない」は、健康な成猫の目安です。子猫、太り気味の猫、持病のある猫は、食べない時間がもっと短くても電話してください。理由と目安は猫がご飯を食べないときの記事で説明しています。

3段目に「体をかゆがる」を入れたのは、毛玉の回数が増える理由が皮膚にあることがあるためです。総説は、毛玉が増える原因としてかゆみのある皮膚病、ノミ、食事が体に合わないことを挙げ、どれもよくあるので見落とさないよう促しています。病院では、吐いた回数とその期間、吐いた物の写真、食事との時間の関係、体重の変化を伝えます。

あわせて読みたい猫が吐く原因と受診の目安

長毛種、換毛期、かゆみのある猫は毛玉を吐きやすく、子猫はあまり吐かない

毛玉を吐きやすいのは、ペルシャやメインクーンのような長毛種、毛が生え替わる換毛期、ノミや皮膚病で毛づくろいが増えている猫で、子猫や若い猫は成猫より毛玉ができにくい傾向があります。

長毛種はもともと飲み込む毛の量が多く、総説の聞き取りでは、年に2回以上毛玉を吐く猫の割合は、長毛の猫で短毛の猫のおよそ2倍でした。ペルシャやメインクーンなどの長毛種は短毛種より毛玉のリスクが高く、毛が抜け替わる季節には毛玉が増えます(コーネル大学)。猫は一年じゅう、程度の差はあれ毛が抜けます(iCatCare)。

窓辺で毛づくろいをする長毛の猫
写真はイメージです

毛づくろいの量が増えている猫も、飲み込む毛が増えます。ノミがいると、アレルギーがなくても猫はよく体をなめます。皮膚病やアレルギーのかゆみ、痛み、不安でもなめる回数は増え、そのぶん飲み込む毛も増えます(総説・VCA)。なめすぎて毛を飲み込むのは、食物アレルギーに関係する皮膚のトラブルのサインのこともあります(コーネル大学)。同じところばかりなめて毛が薄くなっている、体をかく回数が増えたなら、毛玉対策より先に皮膚を診てもらいます。

反対に、子猫や若い猫は、毛づくろいに長い時間を使う成猫より毛玉ができにくいとされています(コーネル大学)。

短毛の猫が毛玉をよく吐く場合は、「毛が多いから」という説明がつきにくいぶん、胃腸の病気を考える理由になります。慢性の胃腸の病気がある短毛の猫は毛玉をよく吐くことが多く、もとの病気を治療すると回数がぐっと減ることが多い、と総説の著者は書いています。

毛玉を減らす基本はブラッシングで、長毛種は毎日、短毛種は週2〜3回が目安

毛玉を減らすいちばんの方法は、飲み込まれる前に抜け毛をブラシで取ることで、長毛種は毎日、短毛種は週2〜3回(少なくとも週1回)、換毛期はどの猫もできれば毎日とかすのが目安です。

英国の猫の福祉団体International Cat Care(iCatCare)の目安は、どの猫も少なくとも週1回、長毛の猫は少なくとも毎日で、猫が嫌がらない長さで行います。ふぁみもんでは、吐いたものの記事と同じく短毛種は週2〜3回を目安にしています。毛が抜け替わる時期に毎日とかせば、抜けた毛の大半を猫が飲み込む前に取り除けます。コーネル大学も毎日のブラッシングとコームを勧めています。

とかす場所は、背中から腰、お尻のまわり、長毛種ではお腹とわきの下が中心です。長毛の猫は目の粗いコームで根元から、短毛の猫はラバーブラシや獣毛ブラシで、頭からしっぽへ毛の流れにそってとかします。慣れていない猫は、最初は背中を数回なでるようにとかして終わりにし、日ごとに範囲を広げます。

コームとブラシのそばでくつろぐキジトラの猫
写真はイメージです

毛玉を減らすために家でできること

  • 猫が落ち着いているときに短く始め、つらそうならその日はやめて、次は小さな目標から始め直す(iCatCare)
  • とかすついでに、ノミの糞(黒い粒で、水を1滴落とすと赤くにじむ)がないかを見る
  • 水を飲みやすくする。水飲み場を家の何か所かに置く、ウェットフードを取り入れる。水分が足りていると、毛が消化管を通りやすくなるとされています(VCA)

毛玉ケアをうたうフードは、食物繊維を増やして胃腸の動きを助ける狙いで作られていますが、効果を直接示した研究は公表されておらず、総説はまず隠れた病気がないかを調べることを最初に挙げています。使うかどうかは、毛玉がどのくらいの頻度か、胃腸や皮膚の病気がないかを診てもらったうえで決めます。フードの成分の働きはキャットフードでできる毛玉ケアの記事で扱っています。

長毛の猫では、飲み込む毛だけでなく、体に残った毛がからまって固まる「毛のもつれ」も、同じブラッシングで防ぎやすくなります。もつれができてしまったら、ハサミを使わずにほぐす方法があります。

あわせて読みたい猫の毛玉の取り方|ハサミを使わない理由と、自宅でほぐせる境目

よくある質問

猫が週に1回毛玉を吐くのは大丈夫?

週1回は、ふぁみもんの目安の月1回を超えているので、元気でも次の診察時間内に一度受診してください。1〜2週間に1回は珍しくないとする資料(コーネル大学)もありますが、短毛の猫が毛玉を頻繁に吐くのは多くの場合、胃腸や皮膚の病気のサインだとする総説もあり、病気がないと分かってから回数を見ていくほうが安心です。えずくのに何も出ない様子が混じるときは、予約を待たずにその日のうちに電話します。

子猫も毛玉を吐く?何歳から吐く?

何か月・何歳から毛玉を吐くという決まった目安は、参照した資料には見当たりません。子猫や若い猫は、毛づくろいに長い時間を使う成猫より毛玉ができにくい傾向があります(コーネル大学)。子猫が吐いたりえずいたりするときは毛玉と決めつけずに電話で相談し、吐くのが止まらないときは夜間でもすぐ電話してください。食べない時間の目安はご飯を食べないときの記事で確かめられます。

毛玉を吐いたあと、ご飯はいつあげていい?

毛玉を吐いたあとも元気で食欲があれば、2〜3時間あけてから、いつもの半量ほどで再開するのが編集部の目安です。吐いた直後に「食べていないから」と追加で出すと、また吐くことがあります。半量を食べてまた吐いたときは、その日のうちに動物病院へ電話してください。

次に毛玉を吐いたら、片づける前に日付と写真を残す

毛玉を吐く回数を確かめるには、次に毛玉を見つけたとき、片づける前にスマートフォンで1枚撮っておくのがいちばん手軽です。

写真には日付が残るので、2か月たてば「月に何回か」が数えられます。月1回を超えていればそれが受診の理由になり、診察室では写真がそのまま説明になります。えずくのに何も出ない日があったら、そのときは写真の代わりに動画を撮ってください。

この記事について

ふぁみもん編集部が、公開されている資料をもとに執筆・編集しました。文章の下書きと公開前の点検に生成AIを補助として使い、採否と最終判断は編集部が行っています。獣医師など資格を持つ専門家の監修は受けておらず、生成AIによる点検は専門家の確認には当たりません。一般的な情報であり、個々の猫の診断・治療はかかりつけの動物病院の判断を優先してください。点検の手順と訂正の方針は編集方針に、誤りのご指摘はお問い合わせへお願いします。本文の写真は生成AIで作ったイメージです。

参考資料

  • The Danger of Hairballs(コーネル大学猫健康センター・掲載日の表記なし・英語)— 参照日 2026-10-19 / 使った箇所: 毛玉が消化されない毛(ケラチン)の塊で、飲み込んだ毛の大半は便と出て一部が胃に残って固まること、舌の突起が毛をのどへ送ること、吐き出された毛玉が細長く葉巻やソーセージ形で、たいてい約1インチ・長いと5インチになり、色は毛の色にフードや胆汁の色が混じること、1〜2週間に1回吐くのは珍しくないこと、腸に詰まるのはまれだが重く手術なしでは命に関わりうること、ぐったりしている・何も出ないえずきや嘔吐をくり返す猫はすぐ受診すること、そのえずきが喘息など呼吸器の病気で緊急治療が要ることがあること、獣医師の承認なしに下剤を与えないこと(毛玉をうたうフードも同じ)、子猫と若い猫は毛玉ができにくいこと、長毛種のリスクが高いこと、換毛の季節に増えること、毎日のブラッシングとコーム、なめすぎが食物アレルギーに関係する皮膚トラブルのサインのことがあること。
  • Vomiting(コーネル大学猫健康センター・2021年更新・英語)— 参照日 2026-10-19 / 使った箇所: 週1回より多く吐く猫、元気がない・食欲が落ちた・吐いたものに血が混じる猫は早めに獣医師に診てもらうこと、1〜2週間に1回毛玉を吐くのは珍しくないこと。
  • Hair balls in cats: A normal nuisance or a sign that something is wrong?(Martha Cannon・Journal of Feline Medicine and Surgery 15巻1号・2013年・英語)— 参照日 2026-10-19 / 使った箇所: 毛玉を吐くのはよくあるため正常と思われがちだが、短毛の猫が毛玉を頻繁に吐くのは多くの場合慢性の病気のサインであること、かゆみのある皮膚病・ノミ・食事が合わないことがよくある原因で見落とすべきでないこと、ほとんどの猫は毛玉を定期的には吐かないこと、著者の病院での飼い主への簡単な聞き取り(著者自身が「おおまか」と断っている)で短毛の猫の約1割が年2回以上毛玉を吐き、長毛の猫は約2倍だったこと、5匹の観察で毛づくろいが1日平均3.6時間・起きている時間の約25%だったこと、ノミ・痛み・不安による過剰な毛づくろい、吐けない毛玉が腸に詰まると吐く・お腹を痛がること、飼い主が毛玉を吐くことを「咳」と表現し慢性の咳との区別が必要なこと、慢性の胃腸の病気の短毛猫で毛玉をよく吐き治療で減ること、毛玉用フードの効果を示す公表研究がないこと、まず隠れた病気を調べること、流動パラフィンをシリンジで与えると誤嚥して重い肺炎を起こしうること。
  • Asthma and Bronchitis in Cats(VCA Animal Hospitals・2025年10月10日更新・英語)— 参照日 2026-10-19 / 使った箇所: 猫喘息・気管支炎のいちばん多いサインが咳と呼吸の苦しさ・口を開けた呼吸であること、咳のときにしゃがんで首を伸ばし、乾いた咳のあとにえずくことが多く、吐こうとしている・毛玉を出そうとしていると思い込む飼い主がいること、ヒューヒューという音。
  • Feline Asthma: A Risky Business for Many Cats(コーネル大学猫健康センター・掲載日の表記なし・英語)— 参照日 2026-10-19 / 使った箇所: 喘息が猫でもっとも多く診断される呼吸器の病気で猫の約1%と推定されること、発作で呼吸が速く浅くなり口を開けて息をし胸とお腹が異常に動くこと、唇や鼻が青くなるのは命に関わり獣医療が欠かせないこと、初期のサインを見過ごすと急に重くなるため早い段階で相談すること、じっとしているときや遊んでいる最中に急に始まること。
  • Vomiting in Cats(MSD獣医マニュアル 飼い主向け版・2024年9月更新・英語)— 参照日 2026-10-19 / 使った箇所: 嘔吐の前によだれ・何度も飲み込む・えずく・お腹の筋肉の強い収縮があること。
  • Grooming your cat(International Cat Care・2025年9月更新・英語)— 参照日 2026-10-19 / 使った箇所: 猫は一年じゅう程度の差はあれ毛が抜けること、少なくとも週1回のブラッシング、長毛の猫は少なくとも毎日、毛の抜け替わる時期に毎日とかせば抜け毛の大半を取れて毛玉を防げること、頭からしっぽへ毛の流れにそってとかすこと、長毛の猫に目の粗いコームを、短毛の猫にラバーの手袋やパッド・獣毛ブラシを使うこと、わきの下と後ろ足の間に毛のもつれができやすいこと、ノミの糞の見分け方、つらそうなら中止して小さな目標から始め直すこと。
  • Constipation in cats(International Cat Care・2025年9月更新・英語)— 参照日 2026-10-19 / 使った箇所: 重い便秘で食欲が落ち吐くことがあること、トイレで力んでいるのがおしっこか便か見分けにくく、おしっこの場合は緊急になりうること。
  • Hairball remedies for cats(VCA Animal Hospitals・掲載日の表記なし・英語)— 参照日 2026-10-19 / 使った箇所: アレルギーや皮膚病のある猫の過剰な毛づくろいが毛玉を増やすこと、十分な水分が毛を消化管に通しやすくすること、水飲み場を増やしウェットフードを加えること。

編集部の計算・目安(上記の資料が示した値や基準ではありません)

  • 「毛玉を吐くのは月1回まで、月1回を超えて続くなら次の診察時間内に受診」は、コーネル大学(1〜2週間に1回は珍しくない)より厳しく、Journal of Feline Medicine and Surgeryの総説の聞き取り(年2回以上吐く短毛の猫は約1割)より緩い、その間に置いてサイト内の吐いたものの記事とそろえた編集部の目安です
  • 受診の急ぎ具合の3段階と、各段階への様子の振り分けは、コーネル大学の「何も出ないえずきや嘔吐をくり返す・ぐったりしている猫はすぐ受診」「週1回より多く吐くなら早めに受診」「唇や鼻が青いのは緊急」をもとに、サイト内の吐いたもの・ご飯を食べない・便秘・トイレの回数・吐く原因の記事の受診の目安と合わせて編集部が整理したものです。「1日に3回以上吐く・水を飲んでも吐く・吐くのが止まらないならすぐ電話」は、吐く原因の記事(見直し版)とご飯を食べない記事にそろえ、安全側に寄せた目安です。「濃い緑色で便のようなにおいのものを吐いたら当日中」「丸1日食べないなら当日中」「おしっこが24時間出ていない・オス猫で確かめられないならすぐ」「便が出ずぐったり・何度も吐くならすぐ」は、それらの既存記事と同じ扱いです。ひもが口やお尻から出ている場合は、引っぱらない点は既存記事と同じで、急ぎ具合は安全側に寄せて夜間もすぐ電話としました(ご飯を食べない記事の囲みと同じ)
  • 舌や歯ぐきが「白っぽい」場合を青紫と並べてすぐ電話に入れたのは、資料の記載(唇や鼻が青い)ではなく、サイト内の吐いたものの記事にそろえた安全上の目安です
  • 空えずきのときに確かめる順番(おしっこ→便→食欲と元気→呼吸)、毛玉と咳の見分け方の表の整理、発作を動画で撮ること、片づける前に写真を撮って回数を数えること、「お腹を押さない」「のどに指を入れない」は、家で判断するために編集部がまとめた目安と一般的な安全上の注意です
  • 「腸に詰まると水やフードまで何度も吐く、食べない、便が出ないという形で出ることもある」は、上記の資料の記載ではなく、一般に知られている腸閉塞の様子を編集部が書いたものです
  • 「短毛種は週2〜3回(少なくとも週1回)」は、iCatCareの「少なくとも週1回」と、サイト内の吐いたものの記事の「短毛種は週2〜3回」をつないだ編集部の目安です。「換毛期はどの猫もできれば毎日」は、iCatCareの「毛が抜け替わる時期に毎日とかせば抜け毛の大半を取れる」をもとにしています。とかす場所(背中から腰・お尻のまわり・長毛種のお腹とわきの下)、「最初は背中を数回なでるようにとかして終える」は、一般的なブラッシングの手順として編集部が補ったものです
  • 「毛玉を吐いたあとは2〜3時間あけて半量で再開」「また吐いたら当日中に電話」は、サイト内の吐いたもの・吐く原因の記事と同じ編集部の目安です。「子猫が吐くときは電話で相談」も、資料の記載ではなく編集部の目安です
  • 2.5cm・13cmの数値は、資料の1インチ・5インチを1インチ=約2.5cmで編集部が換算したものです

最終更新: 2026年10月19日(更新内容: 新規公開)

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