猫の匂いを鼻からすう猫吸いは、猫から人へ病気がうつる可能性が高いとされています。
といわれても猫が好きな方が、猫吸いをやめるのは大変難しいですよね。
飼い主が猫吸いのリスクや病気を、しっかり把握していくのが一番の解決ポイントと言えるでしょう。
今回はクンクン匂いをやめられない飼い主さんのために、猫吸いの危険性や予防策などをまとめました。
感染源はたくさんある!猫吸いと病気の関係性って?
室内をどんなに清潔にしていても、猫から人へ感染する病気は、細菌類・カビ類・寄生虫とたくさん存在します。
猫から人へうつる病気を「人獣共通感染症」とよんでいて、便の中に病原菌がいるものや、屋外から感染したもの、季節性のものなどがあります。
猫吸いの部位も、
・肉球
・胴体
・お尻
など、飼い主さんによって好きなところがまちまち。
以下で、猫吸いをする部位別に猫から人へ感染をする恐れのある症状についてまとめていきます。
<頭部フェチ>
頭部が好きな人は、国内初の死亡例を出したウルセランス菌の注意が必要です。
コリネバクテリウム・ウルセランス菌と呼ばれる細菌に感染をした猫が、人と接触をすると発症する感染症です。
日本でも2016年にウルセランス菌に感染した猫が原因で女性が亡くなりました。
人に感染をすると咳・くしゃみや鼻水など風邪に似た症状から始まり、皮膚疾患や重傷化すると呼吸困難になり死にいたります。
<耳フェチ>
猫の耳はカビが生えやすい場所。
真菌と呼ばれるカビに感染することで発症をしますが、湿気が多い梅雨時期に多くみられる厄介な病気です。
カビの一種ですが、耳周りが白く粉っぽくなるので見つけやすいでしょう。
猫の体に付着すると、毛がなくなりはげていきます。
人にも感染すると強いかゆみや、発疹がふくれあがり場合によっては水ふくれができます。
この病気はペットショップの子猫でも、発生しているケースがあるので注意が必要です。
<肉球フェチ>
口や爪の中にいる常在菌のため、健康な猫であっても何も症状がでないのが特徴です。
人をかんだりひっかいたりすると感染するため、肉球好きな人は猫パンチに要注意でしょう。
症状は、赤く腫れて痛みがでる症状です。
リンパ腺の近くであれば発熱をともなうこともあり、場合によっては関節炎や髄膜炎を起す可能性もあります。
ひっかかれなくても、意図的に鼻や口からパスツレラ菌を吸い込むと、
などの症状を引き起こします。
関連記事:猫が爪切りを嫌がる3つの理由と対処法
<お尻フェチ>
猫には、「回虫」という白くて細長い虫がいることがあります。
猫が感染するとフンや嘔吐物の中に寄生虫が排泄されるので、お尻フェチの方は気を付けなければいけません。
子猫は母猫の母乳を通して感染をするため、子猫から寄生虫に感染している可能性もあるので厄介な病気です。
人に感染をすると、倦怠感・食欲不振・視力の障害・脳に移動をするとてんかんに似た症状があります。
関連記事:子猫が回虫症に!原因と対策をまとめてみた
<胴体フェチ>
胴体の猫吸いは、ダニに気をつけなければなりません。
猫に寄生するダニは、
・ニゼンダニ
・ミミダニ
・ツメダニ
の4種類といわれており、猫同士や猫から人へと移ります。
フローリングや畳の上に寝転ぶのが好きな猫。室内飼いでも床からうつる場合もあるので危険といえるでしょう。
猫吸いをやめられない人も多いんです
「猫吸いはいろいろリスクがあるけどやめられない」
という方も多いと思います。
犬に比べると臭くなく、
・乳製品の匂い
・干したての布団の匂い
という方もいます。
そういった匂いに癒されるのでやめられない!ということなんでしょう。
でも、猫から人にうつる病気はまったくの別の問題ですよね。
そこで飼い主は、予防をしながら猫と共に生活をしていかなければいけないのです。
予防は大切!日常ケアで対策する
病気にならないためには、日常的ケアで病原菌を減らす対策をしていきましょう。
外猫との接触や外からの病原菌をふせぐために、完全室内飼いを徹底します。
またひっかかれないように猫の爪は常に短くカットしておきましょう。
衛生面でもこまめな換気や掃除をして、キャットタワーや玩具も汚れないようにしておきます。
・健康管理・栄養管理をきちんとする
・猫の爪を短くカットする
・掃除・換気をこまめにすること
猫は3歳をすぎると8割の確率で「歯周病」になることが多く、口臭の原因や歯が抜けるので歯磨きも効果的です。
栄養状態がよければ、免疫力も高くなるので、感染リスクがへります。
そして最後に猫にさわったら、どんな場合でも手を必ず洗うようにしましょう。
関連記事:病気の前触れなの?猫のよだれがひどくなる原因って?
まとめ
中にはお尻をなめた口でグルーミングをしているため「猫吸い事態が汚い!」と反対派の意見もみうけられます。
猫が好きでも「猫吸いは絶対にしない」という飼い主さんもいます。
あなたも「室内飼いだから大丈夫」「キレイだから」と安心せず、違う考えの人や病気のリスクを考えて猫と接っすることが大切ですね。
残念ながら完全室内飼いの場合でも、飼育環境がわるければ予防はできません。
濃厚なふれあいはさけて、猫にさわったら手をあらう癖をつけるなどの方法をとりましょう。
私自身もとっても癒されるのですが、いろいろなリスクがあるのでやらないようにしています。
ついついやってしまいがちな猫吸いですが、そういったこともしっかり覚えておきましょう。
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