「うちの子、なかなか体重が増えなくて・・・」
「下痢と嘔吐をよくするから心配・・・」
などの悩みを持っている方、もしかしたら回虫が原因ではないですか?
子猫が感染し、放置してしまうと命に関わることもある回虫症。
今回は、症状や原因、治療・予防法など猫の回虫症についてまとめてみました。
回虫症にかかるとみられる症状
猫回虫(寄生虫)によって引き起こされる病気です。
猫回虫は、体型がミミズに似ていて5~15㎝の大きさで、猫によく見られる寄生虫です。
成猫に感染した場合は、特に症状が現れないことが多いのですが、子猫に感染した場合は、重い症状を引き起こして死に至ることもあります。
症状は主に、
・下痢
・お腹が膨れる
・体重が増えない
・痩せる
・咳
・発育不良
・毛づやが悪くなる
・貧血
など、多くの症状が考えられます。
猫回虫は、猫の小腸に寄生するので、猫が食べたものの栄養分を横取りします。
ですから、猫回虫に寄生されてしまうと、子猫の場合、下痢や軟便を繰り返し、発育不良に陥り、ひどいとお腹が膨れて見えることも。
成猫の場合も同じような症状になるケースが多いですので、注意が必要です。
回虫症にかかる主な3つの原因
回虫症の感染は、経口感染によるものがほとんどといえるでしょう。
②ほかの猫のフンを食べてしまった
③回虫のついているほかの猫の毛をグルーミングして飲み込んでしまった
などの原因があげられます。
回虫は猫から猫へ感染し、感染力も強いです。
多頭飼いの飼い主さんは、特にフンの片付けやトイレをきれいにすることは意識していきたいところです。
また、子猫の場合は、感染した母猫の胎盤や母乳を介して感染することもあります。
猫の回虫症は、人獣共通感染症(ズーノーシス)です。
人獣共通感染症(ズーノーシス)とは、ヒトとヒト以外の脊椎動物両方に感染、または寄生する病原体により生じる感染症のこと。
簡単にいうと、ペットから人へ、人からペットへうつる危険がある感染症なんです。
例えば、「草むらや公園の砂場など感染した猫が糞をして、そこで人間(小児)が虫卵を触ってしまった」「感染している猫を触った手を洗わずに感染してしまった」などが考えられます。
人が感染した場合、
・腹痛
・倦怠感
などの症状があり、脳に迷い込んでしまった場合には、痙攣を起こすこともあります。また、ごくまれに突然死の原因になることもあります。
回虫症の予防法&治療法は?
治療法
猫の回虫症は自然治癒はできません。
駆虫薬を投与して、下痢などなにか症状がある場合は、その症状に合わせた治療を行うことになります。
駆虫薬は、寄生虫が体内を移行中には効果のない薬もありますので、一度駆虫薬を投与してから2~3週間後に再検査と必要であれば駆虫薬を投与します。
予防法
猫の回虫症を予防するためには、
・猫が便をしたら早めに片付ける
・飼育環境を常にきれいにする
・室内飼いを徹底する
これらがとても大切になります。
また、フィラリア予防薬には、回虫などの線虫類とよばれる寄生虫の駆除効果がありますので、フィラリア予防薬を定期的に投与することも予防となります。
このほかにも、外にいた猫を触ったらうがい手洗いをきちんとする、そして、外にいた猫を家に迎えることになったら、家に入れる前に駆虫薬の投与をするようにしましょう。
まとめ
猫の回虫症は、子猫にとってはとても危険な病気であること、また、わたしたち人間にとっても怖い病気です。
飼い主であるわたしたちがきちんとした対策をとってあげることがいちばんの予防になります。また、少しでも「おかしいな」と思うことがあったら、早めに受診してあげましょう。
人間にも感染する可能性があるなんて怖いですよね・・・痛かったり気持ち悪かったり、それは猫ちゃんも同じこと。
様子がおかしいと思ったらすぐに病院に行くのはもちろんのこと、しっかりと予防策をとることも大切ですね!
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