ペット保険会社のデータによると、猫の一生(15年分)にかかるフード代・トイレ代費用は80~130万円と言われています。
多頭飼いの場合は倍になります。
キャットフードについても、外国産と国産では値段や安心感が変わってきます。
素材を厳選した外国産のプレミアムフードなどはどうしても高くなってしまいがち。
少しでも安くさせたいから国産のフードを・・・でもどんなフードでも大丈夫?
今回はコスパ重視でフード選びをしている方に、国産のドライフードを選ぶ時の注意点をまとめてみました。
国産キャットフードを選ぶ3つの注意点
毎月、猫1匹にかかる最低限の費用は、フード代と猫砂代くらいでしょうか。
だからと言って少しでも猫のフード代をおえたいからと安さ重視で選んでいませんか?
まずは国産のフードに含まれる原材料・不純物から選ぶときの注意点をあげてみたいと思います。
① 穀物を使用してカサ増しをしている
原材料に「トウモロコシ・小麦粉・小麦」などが記載してあったら要注意でしょう。
現在はフードのパッケージに、原材料がすべて表記してあるので簡単に把握できます。
国産の大手メーカーは、穀物を使用したキャットフードが数多く存在しています。
穀物に水を加えて加熱をすると、糊のようになって形成がしやすくなるので、フード作りに欠かせない材料と言えるのかもしれません。
一定量であれば、便の排出・腸内洗浄を促す効果があるため便秘予防対策も期待できます。
しかし猫はもともとネズミなどを食べていた肉食派のため、穀物の接摂は消化に時間がかかり苦手なのです。
さらに穀物アレルギーの猫は、絶対に避けなければいけない原料ですよね。
現在は「グレインフリー」と呼ばれるフードが広まりつつあります。
どの原料にアレルギー反応をするのか見きわめが必要なので、グレインフリーであれば安全と言えますね。
② 何の肉か判別できない原料をつかっている
4Dミート、○○副産物と記載されているフードも、メーカーが価格を抑えるために大切な原料の1つです。
4Dミートとは、
という4つの単語の頭文字をあわせた言葉です。
現在は食肉を加工する際に、農場で死んだ動物も混ぜてペットフード用に再利用していることが問題になっています。
食に対して安全なイメージの日本ですが、国産のメーカーでも実は4Dミートを使用しているフードはあります。
ただし国産の4Dミートは、病死した動物や病気の家畜を食肉用に加工することはありません。
4Dミートは工業用の肥料にも使われるため、必ずしもキャットフードの原料になっているとは限らないのです。
飼い主が4Dミートを使ったフードを与えるのに抵抗がなければ問題はないのかもしれません。
③ 添加物が配合されている
保存料・着色料・香料などはすべて添加物とされています。
嗅覚の良さを利用して猫の食いつきをよくするため香料・合成調味料がはいっているフードもあります。
フードの質がわるくなれば、食べた猫に悪影響がでるため、保存料を使用しているのです。
着色料は美味しそうに見せかけるために、配合されているため、猫の健康を考えると必要はないと感じます。
フードの中に配合されている添加物の多くは、安全基準をすべてクリアしているため、猫に与えても問題はないとされています。
ですがラットの実験では、食欲の低下・体重減少・アレルギーの発症などの健康被害がでています。
できるだけ人口添加物ではなく天然の添加物が配合されているフードを選びましょう。
国産のキャットフードの特徴って?
国産のキャットフードを選ぶメリットは、
・ライフステージ別や全ステージ対応などラインナップが豊富
・疑問点があった場合に問合せしやすい
などの特徴があります。
メーカーが直接窓口になっていることがあげられるため、疑問点を直接問い合わせしやすい点はメリットですね。
公式ホームページから商品説明やフードの情報などを入手できます。
情報量の多さから言えば国産フードは得といえるでしょう。
キャットフード工場はどの工程から国産と呼んでいるの?
キャットフードの工程手順は、
・粉砕
・混ぜる
・こねる
・押し出す
・乾燥
・脂を塗る
・袋詰め
・出荷
と分かれています。
農林水産省によると、キャットフードを製造する時「押出成型工程を行った場所で国産と決まる」と表記しています。
パッケージに「国産!」と書いてあっても、原材料が海外の場合も十分に考えられるのです。
原材料からすべて国産とは限らないのが現状なのかもしれません。
ですが人間用と同じ食材をつかったキャットフードもあるのでチェックしておくとよいでしょう。
国産の栄養基準は欧米に比べるとゆるいの?
以前アメリカの大手メーカーが、中国産の原材料を使用しペットフードを製造し販売をしました。
実はフードの中に有害なメラニンが混入していたため、食べたペットが大量死する出来ごとがあったのです。
このことがきっかけとなって日本では、平成21年に「ペットフード安全法」が施行されました。
この内容だけをみると本当に最近に感じますよね。
国産メーカーはこの法律に基づいて、基準を満たした工場内で材料の管理から製造まで厳しい品質管理がされています。
徹底した管理の中でフード製造しても、原材料が不明では安心できませんよね?
そこでフードのパッケージ面に添加物名・原材料をこまかく明記するようになったのです。
原材料が把握できても仕入先までは分からない点が、国産フードのデメリットとも言えます。
この理由から欧米にくらべると日本のペットフード基準はゆるいと言われているのです。
キャットフードの切り替え時は猫にとって大変
せっかく安全なキャットフードを買ったのに、猫が気にいるかは別問題です。
我が家の猫も嫌いなフードは絶対に食べないので、匂いを嗅いで「いらない!」ってこともあります。
フードの切り替えは胃腸に負担がかかりやすく、場合によっては下痢・便秘になる猫もいます。
猫は急な変化を最も嫌うので、未然に防ぐためにも2週間を目安に少しずつ切り変えていきましょう。
関連記事:シニアな猫ちゃんにはウェットフードへの切り替えを考えるべき理由
まとめ
猫の健康を考えると安全面などで、国産キャットフードを選んでいる飼い主もいるのではないでしょうか。
しかしコスパで選んではいけない国産キャットフードの理由として、
・何の肉か判別できない原材料をつかっている
・添加物が大量に入っているフードがある
ことがあげられます。
激安すぎるフードは強力な添加物・副産物・4Dミートなどが入っています。
猫の食いつきも大切になってくるのでフード選びは大切ですが、同じ国産でもコスパだけでえらんでしまうと、猫にとって健康的とは言えませんよね。
中にはドライフードを手づくりするつわものもいます。
そこまでとはいきませんが、猫に負担がかからないように、キャットフードは必ず内容で選ぶように徹底しましょう。
国産のフードは、問合せしやすいなどのメリットもあるけど、コスト面だけを重視して選ぶのは控えたいですね。
猫ちゃんの健康面も意識して、原材料などは最低限チェックして選んであげてください。
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